カプセル内視鏡による内視鏡専門医療 | 谷川記念病院

カプセル内視鏡による内視鏡専門医療

カプセル内視鏡による内視鏡専門医療
(小腸カプセル)

小腸カプセル内視鏡とは

小腸用カプセル内視鏡は、自然な状態で病変の直接観察が可能な、患者さんに優しいカプセル型の内視鏡です。すでに海外では、小腸疾患全般の診断はもとより、クローン病の粘膜の状態のモニタリングにも利用されています。

カプセル内視鏡は、飲むだけの使い捨てカプセル

カプセル内視鏡は、その名の通りカプセルの形をした内視鏡で、少し大きめのビタミン剤を飲むようなイメージのものです。検査を受ける患者さんへの負担が少なく、患者さんにとって受け入れやすい検査といえます。

検査に伴う痛み、入院の有無

カプセル内視鏡の最大の利点は、楽なことです。通常の内視鏡検査では挿入時などに痛みや違和感が生じる心配がありますが、カプセル内視鏡で嚥下時の物理的な苦痛は少なく実施できます。胃や腸などの検査を行う場合、通常では空気を送り込みながら、しぼんだ状態の胃や腸を広げることで視野を確保します。一方、カプセル内視鏡では、胃や腸に空気を送り込まずに検査をするので、お腹が張らず、より通常に近い状態での検査が外来でもできます。カプセル内視鏡で検査を行う際には、じっと座っていることはおすすめできません。カプセルの進み具合が遅くなってしまうからです。むしろ普通の生活のように適度に動いたほうが良いでしょう。

小腸疾患を診断

検査の困難な小腸の部位に粘膜の異常所見があったとします。そのような場合にカプセル内視鏡を使うと、レントゲンでもわかりにくい小さな潰瘍や、びらんをみつけることができます。通常の内視鏡検査のように、検査を行う際に特別な技術は要しません。このように、担当医師にとってもカプセル内視鏡は非常にメリットのある検査方法といえます。一方で、検査画像の読影にはある程度の時間がかかり、画像から診断を下すにも、一定の経験を積むことが必要です。
また、カプセル内視鏡は狭窄のある患者さんに使用すると滞留を起こす可能性もあるので、消化管開通性評価用カプセル(パテンシーカプセル)を事前に飲んで開通性があるかどうかを確かめます。

カプセル内視鏡を飲む

患者様は、まずデータレコーダとセンサーアレイを身体に取り付けます。次にカプセルを水と一緒に飲み込みます。検査は外来で行うことが可能です。

カプセル内視鏡がおなかの中の写真を撮り無線で送信

その後、カプセルは消化管の中を通過していき、1秒間に2枚または6枚の画像を撮影しながらデータレコーダに送信し続けます。このとき患者様は、体内にあるカプセル内視鏡をまったく意識することなく、仕事や家事など日常生活を送ることができます(運動や食事などの制限はあります)。カプセルは排便時、体外に排出されます。

撮影された画像を解析

カプセルは、約8時間にわたり約5万枚の画像を撮影します。※検査時間には個人差があります。撮影した画像は、医師によってワークステーション(専用ソフトウェア)を用いて解析され、疾患の場所や状態を調べます。

カプセル内視鏡による小腸検査の流れ

小腸カプセル内視鏡検査の流れは以下の通りです。

検査前日

検査日前日の夕食は、消化の良い食事を摂って下さい。
検査前日の午後10時以降は、服薬に必要な少量の水以外は飲食しないでください。
検査開始の24時間前からは喫煙をは控えるようにしてください。
検査開始2時間前からは薬も一切禁止
※但し、服薬について担当医師から別途指示があった場合は、それに従って下さい。

検査当日

検査当日朝の朝食はお控えください。
1.上下分かれたゆったりとした服装で来院して下さい(センサーアレイを取り付けることから、上下別れた服装などが好ましいためです)。
検査の2時間前からは、基本的に薬も一切飲まないで下さい。
※但し、服薬について担当医師から別途指示があった場合は、それに従って下さい。

2.胸部と腹部にセンサーアレイを取り付けます。

3.記録装置(データレコーダ)が収納された専用ベルトを腰に装着します。

4.適量の水でカプセル内視鏡を飲み込んで下さい。(カプセル内視鏡を飲み込んだら、少なくとも2時間は物を食べたり飲んだりしないで下さい)
※但し、食事について担当医師から別途指示があった場合は、それに従って下さい。

5.カプセル内視鏡を飲み込んだ後は、日常の生活に戻ることができます。
(カプセル内視鏡の通過で痛みを感じることはありません)
検査開始2時間後からはお水、4時間後からは軽い食事を摂ることができます。
※但し、食事について担当医師から別途指示があった場合は、それに従って下さい。

6.検査中(カプセル内視鏡が体内で画像撮像を行っている)は記録装置(データレコーダ)のLEDが点滅しています。嚥下から約8時間経過した以降、記録装置のLEDの点滅が終了しているときは通常の食事を摂っても構いません(担当医師から特別な指示がある場合もあります)。
約11時間前後に検査が終了します。
検査終了後、検査機器(データレコーダ、センサーアレイ)を取り付けたままで再来院して下さい。検査機器を取り外します。

7.通常、カプセル内視鏡は排便とともに体から自然に排出されます。
排出されたカプセルは所定の回収用の袋(収納用袋)に入れ、地方自治体や検査施設のルールに従い、適切に廃棄して下さい。
※2週間以上、カプセル内視鏡の排出が確認できない場合は、腹部単純X線検査を行い、カプセル内視鏡が存在する時は適切な処置を行います。
8.検査終了後、それぞれの検査機器を取り外します。検査結果については、担当の医師から後日、説明を受けることになります。

カプセル内視鏡による内視鏡専門医療
(大腸カプセル)

大腸カプセル内視鏡

新たな大腸疾患の検査・診断機器として「大腸カプセル内視鏡」が2014年1月から保険適用になりました。一般的な薬のカプセルの形状をしたカプセル内視鏡は、水と一緒に飲み込まれたあと、腸管内部を進みながら内蔵の小型カメラで写真を撮影していきます。大腸内で撮影した画像は、患者様の体に貼り付けたセンサを経由して肩にかけた記録装置に転送され、検査後、専門医が専用コンピューターで解析。ポリープの有無の確認などの大腸疾患の診断に使われます。麻酔も必要なく、放射線被ばくの心配もありません。

大腸カプセル内視鏡の特長

◎カプセル内視鏡の消化管通過による痛みがありません。
◎鎮静剤が不要です。
◎放射線被ばくの心配がありません。
◎大腸内視鏡検査が施行困難で、過去に全大腸の検査が受けられなかった方などが保険適用となります。

大腸カプセル内視鏡の注意事項

大腸カプセル内視鏡検査は、大腸内視鏡検査と同様に、事前に下剤を飲んで大腸をきれいにする必要があります。さらに、大腸カプセル内視鏡を飲んだ後にも、カプセル内視鏡の排出を促すために、追加の下剤を飲む必要があります。
検査時間には個人差があり、3時間から10時間(平均5〜6時間)を要し、検査中は病院内で過ごしていただく必要があります。
ポリープの有無は調べられますが、切除はできません。また生検もできません。
腸に狭窄(きょうさく)がある場合には、検査を受けることができません。
誰もが大腸カプセル内視鏡を保険適用で受けられるわけではありません。
大腸内視鏡検査が施行困難で、過去に全大腸の検査が受けられなかった方などが保険適用となります。
※保険適用の詳細については、お問い合わせください。

カプセル内視鏡による大腸検査の流れ

大腸カプセル内視鏡検査の流れは以下の通りです。

検査前日

検査前日の昼食と夕食は、病院の指示に従い、消化の良い食事をおとりください。
夕食後には下剤を服用してください。
※指示内容が異なる場合がありますので、飲食や下剤については、担当医師の指示に従ってください。

検査当日

検査当日朝の朝食はお控えください。

1.上下分かれたゆったりとした服装で来院し、問診、及び検査の流れを確認した後、腸管洗浄剤を服用し、大腸の中をきれいな状態にします。

2.大腸の洗浄度が充分であることが確認されたら、まずは、センサを粘着パッドで腹部、胸部、お尻の上部の8箇所に貼付けます。

3.記録装置を入れるポーチがついたベルトを肩から斜めにかけ、記録装置とセンサをつなげて、準備完了となります。

4.担当医師の指示にしたがって、適量の水で大腸カプセル内視鏡を飲み込んでください。

5.検査中は、大腸カプセル内視鏡の移動をスムーズにさせるため、院内を歩いて過ごすように指示される場合がありますので、指示にしたがって行動して下さい。

6.記録装置は、一定時間が経過するとアラームが鳴り、ディスプレイに番号が表示されますので、その場合は、処置室などの指定された場所を訪ねていただき、医師・看護師等の指示にしたがって薬剤等を服用し、検査を続けてください。(その他の注意事項に関しましては、事前説明の通り、指示にしたがって検査を行ってください。)

7.大腸カプセル内視鏡の排出が確認できた、もしくは大腸カプセル内視鏡を飲み込んでから10時間経過すると撮影が終わりますので、その時点で検査が終了となります。

※排出された大腸カプセル内視鏡は、回収キットの指示書にしたがって回収した後、病院や地方自治体のルールにあわせて適切に廃棄して下さい。(大腸カプセル内視鏡は、単回使用で使い捨てです)

8.検査終了後、それぞれの検査機器を取り外します。検査結果については、担当の医師から後日、説明を受けることになります。

製品、検査の実施方法、及び注意事項等については医師の指示又は医師より配布される説明書等にしたがってください。